プロフィール 蓮村枝履子(はすむらえりこ)

蓮村枝履子(はすむらえりこ)

1963年生まれ。
東京都在住。18年間の出版社勤務を経てフリーランスに。
数々の月刊総合女性誌で得た経験をもとにビューティ&ヘルスアドバイザーとして、また、フリーの編集者として活動する。
心身の健康と美の探求、TM瞑想がライフワーク。
夫と息子、猫の4人(?)家族。

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目からウロコの「The 美肌道」目からウロコの「The 美肌道」第13話 日焼け止めを持たないハワイ

いよいよハワイ出発の日が来ました。

「日焼け止めは一切持たないように」と言い放つわたしに「本当に?」とやや訝る夫を制しつつ、成田へ出発です。
今回の旅行のメインは長年の念願であったハワイ島のイルカクルージングです。

自宅でリサーチしたところボートでかなり沖まで出て海に入るというディープなツアーです。
ハワイでツアーコンダクターをしている方に聞くと、泳ぎに相当自信のある人しか参加しないというハードな内容だということでした。
ちなみにわたしはほぼ泳げません。

参加は諦めたほうがと促されたのですが、泳ぎが自慢で自称河童といつも言っている夫の「イルカと一緒に泳ぎたいんだろう? 大丈夫だよ」という一言を信じて参加を決意したのでした。

小さなボートで沖に出るのは生まれて初めてです。想像するにかなり日差しも強いだろうと予測しました。
そこへパウダリィファンデーションだけで参加するとは!!!
なんだかとてもチャレンジングな気分になってきていました。

現地に到着した日は、夕方近くにロミロミマッサージを受けるだけにしてゆっくりと休みました。

二日目は「マウナケア サンセット&星空見学」ツアーに参加です。
富士山よりもずっと標高の高い山へ車で登るのですが、これもまた初の体験。

ファンデーションをバッグに入れて行きましたが、あまりの寒さで化粧崩れなどあり得ない状況でした。
眼下に広がる雲海と山へ太陽が沈んでいく夕日を見下ろすのもこれまた初めて。言葉を失うほどに美しい大自然の芸術に触れ、大満足です。

そして翌日いよいよ海洋学博士主催のイルカクルージング「イン トゥ スピリッツ」に早朝から出掛けたのです。

ハード過ぎるスケジューリングでヨレヨレでしたが、気分は最高です。なんと言っても長年の夢であったイルカと泳ぐツアーなのですから!
この日は出掛ける前にパウダリィファンデーションをやや厚めに重ねるように肌に載せました。
アイメイクなどは海に入ったときに滲んだりしそうなのですべてなし。アイメイクくらいしたいな、という気持ちを抑えつつ、ただひたすらファンデーションを塗るだけにしてみたのでした。

ツアーのボートは驚くほどに小さなタイプで、参加しているのはわたしたち夫婦以外皆このツアーの常連ふうなアメリカ人です。
一人の15歳くらいの少年を含めて10人くらいの参加者と二名のスタッフでボートはいっぱいになっていました。
「ドゥビィ・ブラザーズ!」という、つのだひろさんを3倍くらいに拡大した感じのアメリカ人男性スタッフの叫び声と共に大音量のアメリカンポップスが流れ、モーターボートのような勢いで沖へ向って突っ走ります。

波しぶきを受けながら「いかん! ファンデーションが剥げているかも」と一人コンパクトを取り出しては塗り塗りしていました。

当然のことながら、そんな状況で化粧直しをする女性など他にはおらず、皆、風に吹かれながら海を満喫している様子です。

うーむ。
わたしってどんなジャパニーズに見えているのだろう? と思いつつ、改めてまわりを見回してみるとボートに同乗しているアメリカ人女性は皆かなり肌が焼けていて、人によっては顔も全身にもたくさんシミが出来ている方もいましたが「そんなのはこれっぽちも気にしていないのよ!」という風情でした。
イルカを愛する人たちなのできっと多くにおいてもナチュラル志向なのかもしれません。彼らの人生のなかには『美白』という文字はないのかもしれません…。
そんな中で頻繁にファンデーションを塗り足すわたし…微妙だ…しかし、これもお肌のためだと自分に言い聞かせました。

半日沖で海に飛び込んだり、ボートで休んでいたりというのを繰り返しながら化粧直しをしていて気づいたことは、パウダリィファンデーションは米澤先生がおっしゃる通り、案外保てるものだということでした。

なんだ、そんなに塗り直さなくても大丈夫なのだと気づいたのですが、それはあまりにも遅すぎました。
鏡の中の自分をよく見ると恐ろしいくらいに白塗り顔となり、まるでアンダーグラウンドの某舞踏派の舞台化粧の域にまで達していたのです。

しまった!!! これでは確実に『奇妙なジャパニーズ』になってしまっている。

こんなわたしと一緒にいる夫すら不憫に思えてきました。

しかし、何層にも塗りこめたパウダリィファンデーションはちょっとやそっとではびくともしないのでした。

待ていつか

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